物語 雪と涙とキス
原作：和泉敏之
作 ：和泉ゆき
脚色：Gemini
起：教会での再会と女子会
クレアは、まるで子供の頃にタイムスリップしたような懐かしい気持ちで、ユキの住む小さな教会に足を踏み入れた。二卵性の双子である二人は、まるで鏡に映ったように似て非なる存在だった。クレアがADHDの明るさで教会に活気を与える一方、ユキは文字が読めないという特別な能力を持ちながらも、どこか儚げな雰囲気を漂わせていた。
「ねえユキ、今度みんなで女子会しようよ！」
クレアの突発的な提案に、ユキは静かに微笑んだ。彼女の涙は雪に変わるという不思議な体質は、この静かな教会にぴったりの、どこか神秘的な雰囲気を醸し出していた。
承：教会に響く女たちの声
クレアは、ルームメイトのサニーにも女子会のことを伝えた。サニーは、クレアの明るさとユキの優しさにいつも癒されていた。3人の女性が集まり、教会はたちまち賑やかな笑い声で満たされた。ユキは少しだけ眠気を覚え、先に寝室へと戻っていった。
転：運命のキス
クレアは、サニーに近寄り、そっとキスをしようとした。しかし、その直後、教会の扉が開き、レイニーが帰ってきた。「ただいまー！」というレイニーの声に、眠っていたユキが飛び起きた。まだ寝ぼけているユキは、目の前に現れたサニーに抱きつき、キスをしてしまった。
その瞬間、教会内に張り詰めた空気が流れ込んだ。サニーは驚き、クレアは動揺を隠せない。
レイニーは疲れていて、何も知らなかったので、部屋に入ってすぐに立っている女性が妻だと思い、彼女にハグをした。彼女はレイニーの方を向き、二人はキスした。その女性はクレアだった。
結：足音が聴こえる
4人は妙な間柄になってしまった。だが、幼い頃から信頼関係を築いてきた4人。関係は綻ぶことなく、このことを笑い話にして続いていった。ただ、一つ問題なのはクレアがユキとだけキスをしたことがないことを少し不満に思っていたことだ。どういうことだろう？
つづく？
